2020年春夏コレクションに登場して以来、
たくさんの人気商品をつくりだしてきた「リコットン」シリーズ。
ファッション産業が地球環境に大きな影響を与えている今、
私たちが考えたいのは、つくる責任はもちろん、つくった後の責任です。
通常なら捨てられてしまう生地を回収し、
新しい生地としてもう一度命を吹き込みます。
"身に纏うものから「しあわせの循環」を"
プリスティンが追求するものづくりの思いを、こちらのシリーズにのせてお届けいたします。
プリスティンが作るリコットン
原料となるもの
衣類の生産過程では、服の縫製に使われない裁断生地が発生します。この裁断生地は、通常、産業廃棄物として処分されます。
ファーマーが大切に育てたオーガニックコットンで作った生地を、プリスティンは「捨てる」選択ではなく、新たな糸・生地として「生まれ変わらせる」選択をしました。
再び綿の状態へ
回収された裁断生地は、細かく分解され、ミキサーのような大きな機械で綿の状態に戻します。
布をほぐしてもう一度綿にもどすこの再利用技術を「反毛(はんもう)」と言います。
「反毛」は繊維の自給率がほぼ0%となった明治時代から始まったとされています。織物は貴重なものであり、一度使った織物からもう一度糸を再生する技術と、日本人のもつ「もったいない精神」が必然的に発展したようです。
糸、そして生地へ
糸は、リコットン(反毛された綿)30%とヴァージン綿70%を混ぜ合わせて作られます。
リコットンはヴァージン綿より短繊維であるため、この糸で作られた生地は、独特なスラブをつくり、ぬくもりのあるテキスタイルに仕上がります。
タグにもリコットンを
リコットンシリーズには、そのしるしとして「リコットンタグ」をつけてお届けします。
日本で初めて設立された製紙工場は、原料に木綿や麻の古布を用いていたそうです。
私たちはこの方法を元に、リコットンタグの原料を作りました。
回収した生地は3mm以下のパウダー状にします。
粉砕された綿を20%、牛乳パックの再生パルプ80%を混合し、じっくりと時間をかけて丁寧につくりました。
手漉きをした紙のような、あたたかみのある手触りと味わいのある表面感に仕上がりました。高い技術によってできた再生木綿紙を、ぜひ、お手元でご確認ください。